安全な缶バッジとは何か

安全ピンが“安全”であるのは、収納状態で針先がキャップに覆われているから。

でも、それを使って缶バッジにしたからといって『安全な缶バッジ』になるわけではありません。

昨今、缶バッジはキャラクターグッズとして採用されることが多く、幼い子供が身につけることもあります。

鋭利な針先を持つアイテムですから、親が子供に持たせる際に少し気になる部分ではありますね。

缶バッジにおける安全性とは何かを考えた時、“針を収めた状態”だけではなく、“脱着時”の安全性なくして『安全な缶バッジ』を作ることはできないという結論に至りました。

小さな子供でも、手先の不器用な方でも、

安全に、そして簡単に脱着できることは、 『缶バッジの安全性』 を語る上でとても重要なファクターであると私たちは考えます。

2つのピンの優れた要素を融合させた“新しい安全ピン”の形

Zピン(ダブルフックピン)という、古くから缶バッジに利用される伝統的なピンがあります。

このピンの大きな特徴は、Z字にカーブした線材により、ピン単体で自立することができるという点です。

この構造によって、缶バッジにした際にはどの角度から力を加えても決して倒れることがなく、安全な針先の出し入れを実現できています。

ダブルフックピン
Zピン(ダブルフックピン)
安全ピン
安全ピン(従来品)

ZecurePIN®
(Z安全ピン)

出し入れの安全性に特化した『Zピン』の特徴と、針を収めた状態での安全性に特化した『安全ピン』の特徴を融合し生み出したのがこの『ZecurePIN®(Z安全ピン)』です。

ご覧の通り、Z字という基本的な構造はそのままに、針先にキャップを取り付けることで安全面を大きく強化しました。

ZecurePIN 安全ピン 外側の画像
ZecurePIN 安全ピン 内側の画像

完成した缶バッジは、ピンの線材を曲げた箇所がシェルとバックパーツに挟まれる形になります。

この構造により、適度な遊びを維持しつつもピンが立ち上がったまま固定され、安定した操作を行うことができるようになっています。

単純なアイディアだと思われるかもしれません。

しかしこれこそが、誰もが安心して使える『缶バッジのための安全ピン』の新しい形なのです。

他社の安全ピン缶バッジとの違いは?

このようにZピンと安全ピンを組み合わせるアイディアは弊社独自のものですが、

安全ピンを使った缶バッジ(バックパーツ)というのは、他社製品にも見られるものです。

そういった製品は、既存の安全ピンをバックパーツ側に設けたツメによって保持できるようにしたものがほとんどですが、

実のところ、この機構には明確な欠点があります。

他社の安全ピン缶バッジ

お分かりいただけるでしょうか?

ピンを立てた状態で、特定の一方向から倒れないように慎重に力を加えることができて初めて針を動かせるのですが、

安全ピンの構造上、そこから一度は左右方向に向かって力を加えなくてはならないため、片手で操作するのは極めて困難かつ危険です。

両手を使う場合も、片方の指はキャップを掴むことになるため、出し入れの際に指が針先と接触し負傷するリスクがあります。

ZecurePINを使った缶バッジ

対してZecurePINを使った缶バッジは単純でとてもわかりやすいです。

ピンが完全に自立しているため、力を加える方向が斜めであっても絶対に倒れず、安定しています。

どんなに不器用な方でも片手で簡単に操作することができるので、針先の出し入れで手間取ることもなく、また怪我の心配をする必要もありません。

ユーザーのリアルな評価は?

前項で弊社のZecurePINバックパーツと、他社の安全ピンバックパーツの違いについて比較を行いましたが、

実際に第三者の目線に立った時、どのような感想を持つものなのかオフラインアンケートを利用して調査しました。

調査方法:ホームユーステスト(HUT)

ホームユーステスト(HUT)は、対象者に製品を家庭で試用してもらい、その製品の評価を調査する手法です。

実生活内での使われ方や使った感想・評価について、実際に商品に触れたユーザーからのリアルな回答を得ることができます。

今回は調査対象として、『小学生以下の子供がいる大人110人』を対象に2種類の完成した缶バッジを試用してもらい、主にその安全性について評価しました。

調査内容

(調査委託先:マクロミル)

P弊社の安全ピン缶バッジ

ZecurePIN 安全ピン

Q他社の安全ピン缶バッジ

他社の安全ピン

上記2種の缶バッジについて以下の設問に回答

  • 設問①:

    ピンをキャップから取り外すとき、針先を意識せず簡単に取り外せるのはどちらですか?

  • 設問②:

    衣服の狙った場所に取り付けやすいのはどちらですか?

  • 設問③:

    衣服に着けているとき、「押す・引っ張る」をした際に外れやすいと感じるのはどちらですか?

  • 設問④:

    自分で利用するならば、どちらの缶バッジが安全に感じますか?

  • 設問⑤:

    小学生のお子さんに利用させるならば、どちらの缶バッジが安全と感じますか?

調査結果

ピンをキャップから取り外すとき、針先を意識せず簡単に取り外せるのはどちらですか?

衣服の狙った場所に取り付けやすいのはどちらですか?

衣服に着けているとき、「押す・引っ張る」をした際に外れやすいと感じるのはどちらですか?

自分で利用するならば、どちらの缶バッジが安全に感じますか?

小学生のお子さんに利用させるならば、どちらの缶バッジが安全と感じますか?

以上が実際の調査結果となります。

調査にご参加いただいたユーザーの7割以上がZecurePINに対してポジティブな印象を持っているという結果となりました。

この点だけでも、ZecurePINの安全性に説得力を感じていただけるのではないでしょうか?

さいごに

世界と比べ、日本は安全に対する意識がとても高い国です。

実際に大手のクライアント様からの安全性や品質への要求は厳しく、対応に悩まれる事業者様も多いようです。

そんな皆様への手助けになれるよう、そして日本の安全ピンの可能性を世界に示していきたいという思いをもって『ZecurePIN®(Z安全ピン)』を開発しました。

この『ZecurePIN®』で、皆様と共に缶バッジ業界を盛り上げていくことができれば幸いです。

缶バッジサイズ対応表

缶バッジサイズ 32mm 38mm 44mm 57mm 76mm 100mm 152mm
ZecurePIN [L] - - -
ZecurePIN [M] - - - - -
ZecurePIN [S] - - - - - -
缶バッジサイズ 40mm
四角形
50mm
八角形
45×70mm
楕円形
53×78mm
長方形
44×70mm
丸角長方形
53×78mm
丸角長方形
44×70mm
丸角長方形[縦]
53×78mm
丸角長方形[縦]
ZecurePIN [L] - - -
ZecurePIN [M] - - - - - - -
ZecurePIN [S] - - - - - -