コーテック VpCI-146は最上級の工業用防錆紙であり、鉄及び非鉄金属の防錆に有効です。
一般的な防錆剤のように金属の種類ごとに使用する防錆紙を変える必要がなく、これひとつで同一空間において多種金属に対して同時に防錆効果を発揮することができます。
亜硝酸塩、クロメート、窒素酸化物、リン酸化合系防錆成分などの有害物質を含まない、人にも環境にも優しい防錆剤です。
[主な特徴]
・MIL規格(MIL-PRF-3420G) に対応
・REACH規則 / RoHs指令に対応
・製品を構成する92%以上がUSDA(米国農務省)が承認する天然成分
・生分解性を持ち完全なリサイクルが可能
・ISO-9001、14001 の取得
・高い安全性によりMSDSの発行が免除 (※有害物質を含んでいないことが保証されている)
・長期間持続する高い防錆能力(約2年間)
・完全密閉での保管が不要
・防錆容積はシート面積の約3倍(使用法による)
[保護対象金属種]
・炭素鋼
・ステンレススティール
・メッキ鋼
・鋳物鉄
・アルミ合金
・銅
・真鍮(≤ 30%Zn)
・半田, 溶接
[使用方法]
VpCI-146には主に2種類の使用法があります。
ひとつは、防錆したい対象を隙間なく包み込む方法。もうひとつは、対象をポリ袋などに入れ、防錆紙を上に乗せて封をする(完全密閉でなくとも良い)ことで防錆する方法です。
なお、段ボールなどに入れて保管する場合においても、必ず内部にポリ袋などの吸湿や化学変化を起こさない包装を併用してください。
(※どちらの方法であっても必ず対象に水分が付着していないことを確認してから行ってください。)
防錆可能な対象のサイズについては、前述したひとつ目の方法であればVpCI-146で物理的に包み込める大きさのものであれば問題ありません。
ふたつ目の方法の場合は防錆紙の面積の4~5倍程度の容積までであれば防錆可能です。
防錆紙から気化した成分は対象の表面に非常に薄い膜を施します。この膜が酸素と水分や酸などの汚染物質による攻撃から守ります。
またコーテックの防錆イオンは表面に付いている水分の内部に侵入し、表面やピンホール内部まで保護膜を張ります。ここが従来の油性や水性防錆コーティングとは根本的に違う所です。
防錆成分からなる薄膜は金属面の外観を変えず、さらに後工程・製品使用前などにおいて剥離を必要としません。
取り出してそのまま直に上塗り塗装、半田、溶接などを行うことができます。この薄膜は繊細な電気・電子部品の物理特性を変化させず、且つ伝導性、抵抗値にも変化を及ぼしません。
※注意!:成分が混ざり合うことにより変質を引き起こす可能性があるため、他の防錆剤との併用は推奨しません。