志摩マリンレジャー株式会社 が運航する「鳥羽湾めぐりとイルカ島」は、美しい鳥羽の海が満喫できる観光遊覧コース。

停泊施設の一つである「イルカ島」では、イルカやアシカのショーをはじめ、イルカタッチや餌やりなどのふれあい体験が楽しめます。

島内にある展望台は、伊勢湾や遠く愛知県の知多・渥美半島まで一望できる鳥羽のビューポイントの一つ。

周辺には、伊勢神宮や志摩スペイン村など多くの観光地があり、全国から多くの人々が訪れます。

今回は、62周年を迎える「イルカ島」の缶バッジ活用法やコロナ禍における観光地のあり方について、じっくりとお話をお伺いしました。



緊急事態宣言発令で県外からのお客様が激減。カワウソくんの人気急上昇で今後に期待。


バッジマンネット:
今回のコロナ禍で、最も影響を受けた業種のひとつが観光業ではないかと思います。「イルカ島」はどのような状況でしたか?

小岸:
コロナ禍の影響はとても大きかったですね。

鳥羽湾の近くには、伊勢神宮や志摩スペイン村など有名な観光地があり、大阪、名古屋、奈良から泊まりがけで多くのお客様がいらっしゃいます。

ですから、この地域で緊急事態宣言が発令されると、客足が一気に途絶えてしまいました。




バッジマンネット:
「イルカ島」は、三重県内よりも県外からのお客様が多いのですか?

小岸:
そうですね。県内からのお客様もたくさんいらっしゃいますが、県外のお客様にも多くお越しいただいています。




バッジマンネット:
それは県民の方々にとって魅力的ですね。コロナ禍になる前のゴールデンウィークや夏休みには、県外からのお客様もたくさん訪れて大賑わいだったのでしょうか?

小岸:
ゴールデンウィークや夏休みは、島内が家族連れなどでいっぱいになりました。

遊覧船に乗って、施設で降りて遊べるというのも魅力のひとつだと思います。

現在は、宣言も解除され、少しずつお客様が戻っていることを実感する日々です。最近は、イルカだけでなくカワウソも女性客を中心に大人気で、リピーターのお客様も増えています。



「可愛いイルカやカワウソたちの写真を見て欲しい。そして、来てほしい」若手従業員たちの新たな挑戦。


バッジマンネット:
これから活気が出てくると良いですね。缶バッジを企画した経緯などについて教えてください。

小岸:
会社から挑戦の機会をいただき、今までにない何か新しいことをしたいという思いから企画が実現しました。

現在の当社オリジナル商品が、マグカップのみで、新たな商品を考案する必要があったのも理由のひとつです。

気軽にカバンなどに付けられて「イルカ島の思い出」を持ち歩けるのではないかということで缶バッジが候補にあがりました。




バッジマンネット:
缶バッジのマシンはもともと会社にあったのですか?それとも、新たに購入したのですか?

小岸:
缶バッジのマシンは、本社がノベルティを作るために購入していました。

本社では、賢島を巡るプランの一つ「英虞湾マリンキャブ」に乗船されたお客様に、オリジナル缶バッジやマグネットをお渡ししてきました。

一度、試作をさせてもらい、販売できればお客様にも思い出として持ち帰ってもらえるのではと思い、最初は本社からマシンを借りてスタートしました。

販売していく中で、大きなサイズでの缶バッジに魅力を感じ、販売をご理解・了承してもらって、イルカ島専用にひと回り大きなサイズのマシンを購入しました。

来年のGOTOトラベルやゴールデンウィーク、夏休みにむけて、様々な企画を考えています。



子どもにはサプライズで缶バッジをプレゼント。イルカ島が楽しい思い出になりますように。


バッジマンネット:
写真も可愛らしいですし、デザインも洗練されていて素敵ですね。イルカ島の缶バッジはプロの方が作っているのですか?

小岸:
缶バッジのデザインを若手社員が中心に考え、社内の皆さんからも意見をもらって作成しています。

写真は、デジタル一眼レフで撮影しています。

缶バッジは原価が安いので、気軽に試作ができますし、数の調整ができるのが良いですね。

バッジマンネット:
缶バッジは今までどのくらい販売しましたか?

小岸:
昨年11月に販売を開始して200個ほど売れました。購入しているのは若い方が多いかもしれません。特に、カワウソの缶バッジは若い女性から喜ばれました。

それから、現在のデザインが3代目になるのですが、昔のデザインや試作として作成した缶バッジは、子どもにサプライズとしてプレゼントしています。




家に帰って、缶バッジを見たとき、旅の思い出として「イルカ島」での出来事を思い返してもらえれば嬉しいですね。



「古いからこその良さ」を生かしながら「今だから出来ること」にチャレンジしたい。


バッジマンネット:
観光客が激減していたにも関わらず、たくさんの缶バッジが売れたのですね。今後の缶バッジの計画などあれば教えてください。

小岸:
現在は6種類の缶バッジを販売していますが「クリスマス限定」などの限定品を随時作っていきたいです。

今後やってみたいのは、イルカの入園記念日など特別な缶バッジ。お客様も集めるのが楽しくなるような缶バッジを作りたいです。

現在作成している缶バッジには「イルカ島」と「動物たちの名前」を入れています。缶バッジを見た時に「これはイルカ島のカワウソ達だ。また、会いたいな」と思い出してもらえたら嬉しいですね。

バッジマンネット:
コロナ禍を乗り越えて62周年を迎えた「イルカ島」の展望について教えてください。

小岸:
コロナがある限り、マスクやソーシャルディスタンスはしばらく続くかもしれないですね。

62周年ということで「イルカ島」は建物や施設全体が古くなりました。でも、古いからこその良さもあると思います。「昔のまま変わらない」「懐かしい」と喜んでいただけたら嬉しいです。

建物や自然を維持しながら、SNS発信や缶バッジ作りなど、今だからこそできる新しい挑戦をしながら会社を盛り上げていきたいと思っています。