2015年にオープンした「三島スカイウォーク」は、日本一長い400mの吊り橋の上から富士山や駿河湾を一望できる話題の絶景スポット。

吊り橋を渡った「北エリア」では、スリル満点の「ロングジップスライド」、大自然を探検する「セグウェイガイドツアー」などさまざまなアクティビティが楽しめます。

「三島スカイウォーク」を運営する株式会社フジコーは、アミューズメント事業を中心として地元で愛されてきましたが「三島のためにできることがないか」という思いから吊り橋の建設を実現させました。

今回は、株式会社フジコー観光事業部の佐々木祐佳さんに、年間100万人以上が訪れる「三島スカイウォーク」を開業した経緯やアクティビティの魅力、缶バッジの利用法などについてお話をお伺いしています。

素晴らしい絶景を多くの人に見てもらいたい。10年の歳月をかけて完成した「三島スカイウォーク」


バッジマンネット:
日本一長い吊り橋から眺める景色はまさに絶景です。三島スカイウォークが誕生した経緯について教えていただけますでしょうか?

佐々木:
三島市でアミューズメント事業を手掛ける株式会社フジコーが「三島のために恩返ししたい」という思いから、2015年に観光施設としてオープンしました。

「三島スカイウォーク」が位置する三島市笹原新田からは富士山や駿河湾など絶景が一望できますが、当時は全く整備が進められていない状態でした。

そこで、多くの方々に景色を知っていただいて地域の活性化に貢献したいという願いから吊り橋の計画がスタートし、10年の歳月をかけて2015年にオープンしました。


バッジマンネット:
整備が進められたのは最近になってからなのですね。三島スカイウォークにはどのような施設があるのでしょうか?

佐々木:
オープン当時は吊り橋や展望台がメインでしたが、2018年に吊り橋を渡った先にも目的になるものがあればと、大規模な開発をしないで森をそのまま活用した「フォレストアドベンチャー」や乗り物で森林を探検する「ライドアクティビティ」などが誕生しました。

「フォレストアドベンチャー」では、往復560メートルを滑り降りる「ロングジップスライド」、板にはめ込まれた石をつたって登る「クリフチャレンジャー」など本格的なアクティビティが楽しめます。

また、「ライドアクティビティ」では、小鳥のさえずりを聴きながら森林を移動する「セグウェイガイドツアー」、ワイルドなコースを走り抜ける「ゴーゴーバギー」などで自然を満喫できます。

ミッションをクリアするたびに缶バッジが増えていく。缶バッジが達成感を記憶する。


バッジマンネット:
吊り橋を渡った先にもわくわくするアクティビティがたくさんあることが分かりました。「三島スカイウォーク」では、缶バッチをどのように利用しているのですか?

佐々木:
「セグウェイガイドツアー」には、初心者コース、中級者コースの2つのコースがあり、それぞれのコースを体験した方に修了証としてお渡ししてきました。

既に取得した初心者バッジを見せてくれて「初心者コースは修了したので、中級者コースに挑戦します!」と仰る方もたくさんいます。


「恐竜アドベンチャー」では、森に潜む恐竜を探し出してスタンプを集める「恐竜迷路」と、襲いかかってくる恐竜を倒す「ARシューティングゲーム」があり、「恐竜迷路」のミッションをクリアしてガチャガチャを回すと恐竜バッジが出てきます。

バッジは全部で11種類で、そのうち2種類はシルバーとゴールドの激レアな缶バッチが入っていて、セグウェイと同様に、以前のミッションで手に入れた恐竜バッジをつけてきてくれるお子さんが多いです。

バッジマンネット:
缶バッジをつけてきてくれるのは嬉しいですね。月にどれくらいの数の缶バッジを作成するのですか?

佐々木:
「セグウェイ」も「恐竜アドベンチャー」も目に見える形で体験の証を残すことができればと考えています。

缶バッジが写真とともに、楽しかった時間を思い出すきっかけになれば嬉しいです。


「恐竜バッジ」は1日に平均で200個、多い日は1500個お渡ししています。セグウェイの缶バッジは多い時で1日40〜50個はお渡ししているので、月に約5000個、繁忙期は約1万個ほど作成しています。

缶バッジは、社員がデザインを担当しているのでコストがかからないところが良いと思います。

巨大インフラ事業が民間資本で成功。静岡を代表する観光地へ。


バッジマンネット:
「恐竜アドベンチャー」や「セグウェイ」など比較的若い方やお子さんが多い印象を受けますが、「三島スカイウォーク」にはどのようなお客様がいらっしゃるのですか?

佐々木:
若い方だけでなくご年配の方も景色を楽しんだり「ロングジップスライド」を体験していただいていいます。

関東圏のお客様が多いですが、最近は外国人のなかでもアジア圏のお客様が徐々に増えて、毎年100万人もの来場者を迎える観光地になりました。

冬は閑散期ですが、最も多くのお客様にお越しいただいているのがゴールデンウィークで、次が3月の春休み、夏休み、秋の行楽シーズンと続きます。

バッジマンネット:
三島はもともとは観光地ではなかったとお伺いしています。民間でここまで大きな施設を開業し、観光地化した事例は少ないのではないでしょうか?

佐々木:
「三島スカイウォーク」がオープンするまでは新幹線の三島駅で降りるお客様も少なく、2014年の伊豆縦貫自動車道の開通は、アクセスが良くなる反面、三島が単なる通過点となってしまうことも危惧されました。

「吊り橋」というと行政や自治体がつくるものと思われますが、「三島スカイウォーク」は計画から設計、施工、運営まで全てを民間資本で行っています。

民間企業である「株式会社フジコー」が、これほど巨大な規模の吊り橋をつくるまでには、許可申請の段階から多くの苦労がありましたが、現在は、三島の経済を活性化する起爆剤として大きな期待を寄せられています。


バッジマンネット:
前例のない事業を成功させるためには多くの苦労があったのですね。今後の「三島スカイウォーク」の展望などはありますか?

佐々木:
「三島スカイウォーク」は、今年で8周年を迎えますが、地元にしっかりと根付き、静岡を代表する観光地のひとつとして多くのお客様に来場していただくことができました。

今後も、世の中の情勢を見ながら、さらに楽しいアクティビティを多くのお客様にお届けして、地域への恩返しができれば嬉しいです。