2本のレールを道標として、私達を目的地まで運んでくれる鉄道。
私達には欠かすことのできない交通機関として活躍する鉄道は、必要不可欠な移動手段としてだけではなく、多くの人を虜にする“被写体”である事は周知の事実です。

電車や新幹線・蒸気機関車などを被写体にした写真は本当に多く見かけます。
どれも素敵な写真ばかりで、鉄道に興味がない方にも単純に『格好いいな』『一度は乗ってみたいな』と思うのではないでしょうか?
何気なく毎日利用する電車ですら、四季折々の風景と共に被写体として見出された姿に、また違った印象を感じるものです。
鉄道会社が独自のフォトコンテストを企画するのもこうした狙いがあるのでしょう。

 

鉄道・沿線の魅力を伝える

鉄道の魅力を知ってもらう為、あるいは知名度をUPさせる為に多くの鉄道会社が持ち前の鉄道というキャラクターを活かしたグッズを販売・プレゼントする企画を打っています。
グッズの種類はおもちゃ・文房具・お菓子に衣類まで、その抜群のキャラクター性は鉄道の魅力発信の一翼を担っています。

鉄道写真のような魅力ある写真が取れるなら、最も魅力的なグッズがあります。
それは缶バッジです。

缶バッジは自らが愛するデザイン(ここでは鉄道)を所持し、身に付け、コレクションすることができます。
中でもコレクションに関しては、限定缶バッジやレア缶バッジなどを企画するだけでその価値を高めることも可能です。
同じ場所、同じ被写体でも季節や時間帯を変えた写真を使えば、バリエーションを増やすことも容易です。

今回は、鉄道のPRを目的とした缶バッジを考えてみます。

 

素敵な鉄道写真とは

鉄道写真を見る限り、素敵だと感じる写真に共通しているのが風景と一緒になっている事です。
いかに素敵な電車や新幹線、蒸気機関車であってもそれ単体を映したものではただの図鑑写真となってしまい、魅力は感じにくいものです。
季節を感じる草花や木々の彩りが入っていたり、ビルやマンションの隙間を縫ったり、田園や渓谷を走っている様子など、疾走する鉄道と風景の一瞬のコラボレーションが写真に魅力を与えるのです。

例えばこういう写真。

 

あるいはこんな写真。

どちらも素敵な写真ですね。
こんな風景を車窓から眺めてみたくなります。
風景に溶け込んだ電車は奥行きも感じられ、風景があるからこそ電車の動きが分かります。
『この電車でお出かけしたい』『この電車に乗って流れる素敵な景色を見てみたい』そう思わされる写真です。

 

缶バッジにしてみて分かる事

実際にこういった写真を缶バッジにしてみると、気がつくことがあります。
それは『鉄道写真に適したサイズ(形状)がある』ということ。

例えば38mm(丸型)の缶バッジにする際のレイアウト例。
イメージしにくいかもしれませんが、実線が切り抜きサイズ点線が缶バッジの完成サイズです。これが缶バッジになると想像して下さい。

 

満開の桜が綺麗なこの写真はこの通り。

お分かりいただけるでしょうか?
電車をメインでレイアウトする為、風景がまったく入らずそのほとんどが不要になってしまいます。
丸い缶バッジの場合、スペースに限りがあるのでせっかくの素敵な写真が勿体ないのです。

 

そこでオススメしたいのが【53×78mm長方形】です。
このサイズなら撮影した写真をそのまま縮小したイメージに近いレイアウトが可能です。

長方形は切り抜きサイズの実線が八角形で、缶バッジの完成サイズが点線です。こちらも先ほどと同様に完成品をイメージしてみて下さい。

 

長方形の場合は、写真の全体像に近いレイアウトが可能になるので、撮影した写真の良さをそのまま引き出すことが可能です。
電車の周りの風景もしっかりと収まっていますね。

 

与える印象がこんなにも違う

完成した缶バッジからは更にその意味合いの違いが理解できます。完成した缶バッジがこちら。

まずは38mmの缶バッジ。

38mmはメインの電車を大きく配置するので、電車の顔がしっかりとアピールされた形です。もっともスタンダードで一番よく見かける形です。
とてもカッコ良く、この電車を覚えてもらう為のアピールは十分できます。

 

そしてこちらが53×78mm長方形の缶バッジ。

風景もしっかりと入っているので、元の写真に近いイメージで作ることができました。
電車がどんな場所を走っているのか、季節はいつなのか。そして車窓から見える景色も想像することができます。

長方形の缶バッジは“電車を見たくなる”だけではなく、“実際に乗ってその場所を走りたい”と思わせる缶バッジになっています。

 

鉄道缶バッジの真価

同じ写真でも、缶バッジのサイズや形状によって与えるイメージは大きく異なります。

どちらも鉄道・沿線PRには十分な価値があり、コレクションしたくなるものです。
しかし、鉄道の顔がメインとなる丸型の缶バッジに対し、鉄道+風景を表現できる長方形は、非常に豊富なバリエーションを実現できます。

鉄道はただの交通機関ではなく、多くのファンを虜にする表情豊かな被写体です。
これは鉄道に限らず、自動車や航空機・船舶なども同様です。
しかし鉄道ほど多くのファンを魅了する乗り物は未だありません。

丸型の缶バッジも良いですが、PRには長方形缶バッジがオススメです。