せっかく作るオリジナルの缶バッジ、安っぽくなってしまうともったいないですよね。しかし、高品質な缶バッジを作るといっても、「缶バッジの品質ってどこで評価するのだろう?」とふと疑問を感じることもあるでしょう。この記事では、缶バッジの品質を評価するポイントや、重要な要素である「安全性」について解説します。

缶バッジの「高品質」とは?

お客様が店頭やイベントで手にする缶バッジは、高い品質基準をクリアしていなければなりません。では、高い品質の缶バッジ にはどのような要素が求められるのでしょうか。ひとつずつみていきましょう。

デザイン・表現が細部まで正確に反映されている

印刷の発色や表現、バッジ上でのレイアウトなどが正確な状態になっていなければ、品質が高いとはいえません。この場合の「正確」とは「デザイナーの意図した通りになっている」ということです。誰が見てもデザイン見本と色が違う、レイアウトがズレているとわかるものは当然、不良品と判断されます。また、ライセンスグッズともなれば、さらに厳しい品質水準を求められます。

例えば缶バッジの表面から裏面に回り込む「巻きしろ」の部分は、従来は地色を塗り足すなど、裁ち切れても構わないデザインにしておくのが一般的でした。しかし最近は表面のデザインを邪魔しないよう、この巻きしろの狭い範囲にクレジット表記などを配置するレイアウトも増えています。もちろん表記をきちんと読めるようにするためには、寸分のズレもヨレも許されないのです。

傷、擦れ、へこみ などがない

明らかな傷、擦れ、へこみは当然のこと、一見しただけではわからない、ライトにかざしてやっと判別できるような不備であっても、1つ発見されれば全数検品・再制作につながります。生産工程、保管時、発送時(店頭陳列時)など、缶バッジが傷つきやすいタイミングはいくつもあります。あらゆる段階で、細心の注意を払わなければなりません。

缶バッジの各パーツが仕様通り正確に仕上げられている

デザインが正確に反映されていても、表面や巻き込み部分などが整っていなかったり、金具に傷やヨゴレなどがあったり、デザインに対してピンが水平に位置していなければ、缶バッジとしては仕様通りではない「不良」と判定されてしまいます。

素材(パーツ)の耐久性・耐候性が高い

発送時(店頭陳列時)までは仕様通りでも、使うとすぐ壊れてしまう缶バッジは、やはり高品質とはいえません。お客様の手元で着脱などを繰り返しても変形したり壊れたりしにくく、水分や湿気、紫外線に強い缶バッジこそが、品質に優れているといえるでしょう。

安全性が高い

缶バッジは老若男女問わずさまざまな方が衣類や持ち物など、身近なものに取り付けて使用することが多い品です。安全性が高く、着脱などの取り扱いでケガをするリスクが低いことも品質の一部と考えるべきでしょう。

缶バッジの品質を高めるためにすべきことは?

印刷の品質を見極める

デザイン・表現の再現性を高めるために、自社で印刷する場合はテストプリントを入念に行い、プリンターや用紙の特性も加味して調整しておきましょう。印刷を外注する場合は、仕上がりの正確さに加えて、テストプリントでの確認やその後の調整に細かく応じてもらえる外注先であることも確認しておく必要があります。もちろん、缶バッジにする際にズレや擦れが発生しないように注意することも重要です。

缶バッジの印刷についてのコツや注意点は以下の記事でも詳しく紹介しています。

素材(パーツ)を吟味する

こちらもパーツ段階での検品や試作はもちろん、可能であれば試作品の着脱を繰り返すテストなどを行い、初期不良率は低いか、安全性は十分か、仕上がりは整っているか、耐久性は十分かを見定めましょう。

製造設備・環境にこだわる

同じ素材でも、マシンや作り手の熟練度などによって缶バッジの仕上がりや不良率は変わります。特に、手動缶バッジマシンは作り手の熟練度に依存する部分が大きいので、安定した仕上がりで大量生産したい場合は、自動缶バッジマシンを導入するほうが、コストパフォーマンスが高いでしょう。

例えば、缶バッジは絵柄に対するピンの位置・水平性も非常に重要なポイントの1つです。手動缶バッジマシンの場合は、パーツのセットからプレス、排出まですべて手作業で行う必要がありますが、自動缶バッジマシンの場合はパーツを決まった方向に置くだけでよく、細かいズレを少なくすることに集中できるため、缶バッジの品質を保ちやすくなります。

保管状態をチェックする

パーツや完成品は、入荷時や制作時には規格通りの品質であっても、その後の保管状態によって品質が変化することもあります。日頃の保管状態は適切か、天候などで気づかないうちに環境が悪化しているケースがないか、保管期間が長すぎて劣化の心配がないかなど、こまめに保管状態をチェックしておきましょう。

チェックの際には、パーツや完成品そのものに劣化がないか確認するだけでなく、例えば「雨天が続いた後で、保管用の段ボールがやや湿っている」といった「環境の良し悪し」も意識しましょう。確認時点では見えていなかっただけで、缶バッジを作る段階でじつはパーツがサビ始めていた、というパターンもありますから、目に見えない劣化も防ぐつもりで品質管理に取り組まなければなりません。

缶バッジのサビの原因や対策については、以下の記事で詳しく解説しています。

品質管理のプロをパートナーに

他の業務も担っている状態で、ここで紹介した印刷・パーツ・設備・保管状態をトータルで考え、維持していくのは至難の業です。高品質を目指すほど、コストやリソースの負担も重くなってきます。缶バッジのプロである専門業者は、こうした品質管理の強い味方になってくれる存在です。限られたコストやリソースを最大限に活かすには、こうしたプロのパートナーを得ておくことも重要です。信頼できる業者かどうかは、缶バッジパーツの素材についてデータシートなどで詳しく情報提供できるか、賠償責任保険(PL保険)に加入しているかといったことが目安となるでしょう。

缶バッジの最も重要な品質は「安全性」

缶バッジの品質についていろいろみてきましたが、なかでも最も重要な品質は「安全性」です。老若男女問わず手軽に扱えるのが魅力の缶バッジですが、着脱の際には尖った針を扱わなければなりません。つまり、一歩間違えばユーザーの身体に直接影響しかねない部品があるのです。

「安全ピン」も万全ではない

名前に「安全」を冠された「安全ピン」ですが、着脱の際は身体側に針先が向きやすいというデメリットを抱えています。ピン自体が固定されておらず容易に動いてしまうので、手元で扱いにくく、ケガのリスクをはらんでいるといえます。

新しい安全の形「Z安全ピン」

ピンが垂直に立った形で固定されているバッジマンネットのオリジナル商品「Z安全ピン」は、これまでの安全ピンよりもさらに安全性を高めた新しい安全ピンです。Z安全ピンの「Z」は、画像のようにピンの一部が「Z」型になっているから。これによってシェルとバックパーツの間でピンが垂直方向に固定されます。爪で固定されているだけの安全ピンのように、くるくる動くことも、針先があちこちへ向くことも、爪がゆるんでピンが外れることもなくなるのです。さらに、安全ピンより簡単に着脱できるので、針先が露出する時間が短くてすみ、ケガのリスクも減らせます。

安全にこだわり最高品質の缶バッジを

缶バッジの品質を評価するには、デザインの再現性、缶バッジとしての完成度などさまざまな基準が挙げられます。そのなかでも、幅広い年代の缶バッジユーザーがいることを考えると、最も重要な基準は「安全性」といえるでしょう。
安全性にこだわったバッジマンネット「Z安全ピン」の缶バッジなら、最高品質の缶バッジとしてあらゆる場面で安心してお使いいただけます。最高品質の缶バッジを作るために、バッジマンネットのご利用をぜひご検討ください。