缶バッジマシンを購入して、オリジナルの缶バッジを制作しよう! と決めたのはいいけれど、自動のマシンと手動のマシンがあることは知らなかったという方もいるかもしれません。価格も全然違う自動缶バッジマシンと手動缶バッジマシン、一体どちらを選ぶべきなのか、それぞれの特徴や使い方、メンテナンス方法、用途などをふまえて解説します。

高品質で大量生産!自動缶バッジマシン

自動缶バッジマシンは、自動で回転するダイテーブル(金型)に缶バッジの材料をセットすることで「シェル(缶バッジの表側)とバックパーツ(裏側)を圧着し、缶バッジをダイテーブルから排出する」作業を自動で行えるマシンです。では、自動缶バッジマシンで缶バッジを作る手順やメリット・デメリット、メンテナンス方法などをみていきましょう。

自動缶バッジマシンで缶バッジを作る手順

自動缶バッジマシンで缶バッジを作る手順については、以下の動画で解説しています。

自動缶バッジマシンのメリット・デメリット

自動缶バッジマシンのメリットは、なんといっても「生産スピードが速い」ことが挙げられます。また、圧着の力作業など「作業者の負担となりがちな工程がない」ので、長時間にわたり安定して制作を続けられます。パーツの配置調整や圧着の力加減などを作業者に依存しないため、大量生産でも「品質を担保できる」ところもポイントです。

自動缶バッジマシンのデメリットは、手動缶バッジマシンと比較して導入の初期費用が高価なことが挙げられます。とはいえ、もし大量生産となれば自動缶バッジマシンも複数台をまとめて用意しなければ納期に間に合いませんし、その場合は人手も余計にかかりますから、費用対効果を考慮すると単に高価とは言い切れないところがあります。

このデメリットを解消する方法のひとつとして、マシンの「リース契約」もおすすめです。初期費用を抑えられるだけでなく、会計面、財務面、管理面など、そのメリットは複数にわたります。バッジマンネットは、リース契約での販売実績も豊富です。リース会社をご紹介するだけでなく、お客様の取引金融機関のリースをご利用いただくこともできます。

自動缶バッジマシンのメンテナンス方法

ホコリや紙くずなどの細かいものがマシンの中に入り込むと、不良品を出したり、マシン自体の不調を招いたりすることがあります。デザインをカットした切れ端など、制作中に紛れ込みそうなものはなるべく近くに置かないようにし、ホコリもまめに取り除くようにすると安心です。

缶バッジパーツと直接触れるダイテーブル(ピックアップダイ、クリンプダイ、アッパーダイ)にはシリコンスプレーを塗布してお手入れをしてください。シェルとバックパーツの間に隙間が出来て簡単に回ってしまう時は、こちらを参考にプレス圧力の調整を行いましょう。

日ごろのお手入れで解決できない深刻な不具合、例えばプレス圧が高まらないといったトラブルが生じた場合には、バッジマンネットでのメンテナンスをおすすめします。バッジマンネットでは、販売した缶バッジマシンの情報をシリアルナンバーベースで個体別に管理しています。バッジマンネットから直接購入した品でない場合も、それまでの修理履歴などをふまえたメンテナンスが可能です。

少量・多品種も気軽に実現!手動缶バッジマシン

手動缶バッジマシンは、手動によるハンドル操作でシェルとバックパーツを圧着し、缶バッジを制作するマシンです。では、手動缶バッジマシンで缶バッジを作る手順やメリット・デメリット、メンテナンス方法などをみていきましょう。

手動缶バッジマシンで缶バッジを作る手順

手動缶バッジマシンで缶バッジを作る手順については、以下の動画で解説しています。

手動缶バッジマシンのメリット・デメリット

手動缶バッジマシンのメリットは、1台あたりの導入費用が自動缶バッジマシンよりも安価で手軽に導入できることが挙げられます。複数台揃えておけば、不調や故障で使えない缶バッジマシンが出た場合も、他のマシンで補いながら生産を続けられます。

手動缶バッジマシンのデメリットは、生産スピードや品質が作業者に依存することが挙げられます。継続的に熟練した作業者が使うのであれば品質を保てますが、大量生産や作業者の交代が頻繁なケースでは品質維持が難しくなることもあります。

手動缶バッジマシンのメンテナンス方法

手動缶バッジマシンの場合も、ホコリや紙くずなどの細かいものがマシンに入り込むのは不良品や、マシンの不調の原因となりかねません。自動缶バッジマシンと同様に、制作中に紛れ込みそうなものはなるべく近くに置かないようにし、ホコリもまめに取り除くように心がけましょう。

またこちらも自動缶バッジマシンと同様、缶バッジパーツに直接触れるクリンプダイ・ピックアップダイ・アッパーダイにはシリコンスプレーを塗布します。加えて、駆動部などには機械用潤滑油やグリースを塗布してお手入れしましょう。詳しくはこちらを参考にしてください。

自動缶バッジマシンと手動缶バッジマシン、どちらを導入するべき?


自動缶バッジマシンは「安定した品質で大量に生産する現場」向き

自動缶バッジマシンは安定した品質や身体的負担の軽さ、制作スピードの速さが特徴です。高品質な缶バッジを大量生産する必要がある「ライセンスグッズとして販売する缶バッジの制作現場」、「来場者数の膨大なイベントで配布する缶バッジの制作現場」、「応募者全員プレゼントなどのキャンペーン景品となる缶バッジの制作現場」などに多く導入されています。

特にライセンスグッズとして販売する缶バッジは、品質面でも非常にシビアな水準を求められますから、安定した品質で生産できる自動缶バッジマシンが向いているといえます。

手動缶バッジマシンは「少量・多品種・その場で作りたい」現場向き

手動缶バッジマシンはすぐに作れる手軽さ、電源が不要なことが特徴です。生産者と購入者が直接コミュニケーションをとれるようなイベントや、デザインを変えて素早く作りたいシーンで活躍します。生産数が限られている「小規模ギャラリーでの個展やハンドメイドイベントでグッズとして販売する缶バッジの制作現場」、少量ずつ多品種の缶バッジを作る「ブラインドパッケージの缶バッジや柄違いの缶バッジセットの制作現場」、電源が要らずどこでも使える点を活かして「来場者が描いた絵などを使ってその場で缶バッジを作るイベントの現場」などに多く導入されています。

手軽に制作できる特徴を生かし、企画段階の試作には手動缶バッジマシンを使い、商品化が決定して大量生産する際には自動缶バッジマシンを使うといった形で併用するのもおすすめです。

目的に合ったマシンを選んで缶バッジ制作を

自動缶バッジマシンと手動缶バッジマシン、同じ「缶バッジマシン」でも制作の目的や数量によってどちらが適しているかは異なります。導入コストなど目先のことだけでなく、缶バッジの品質や作業者の負担なども考慮した中長期的な視野で判断し、目的に合った缶バッジマシンを選びたいところです。

缶バッジマシン・パーツの専門店バッジマンネットは、自動缶バッジマシン・手動缶バッジマシン両方のマシンについての豊富なノウハウを持っています。「どちらのマシンを導入するべきか分からない」といったご相談も承っておりますので、お悩みの際はぜひお問い合わせ窓口からご相談ください。