認知拡大や販売促進を目的として、ノベルティを製作・配布することがあります。ノベルティの製作には費用がかかりますが、デザインが魅力に欠けていたり、実用性が低かったりすると、本来の目的を果たせないおそれがあります。ノベルティ事業を展開している株式会社tetoteが2021年に公開した「ノベルティに関する意識調査」では、全体の75.4%が「迷惑なノベルティ」 を過去にもらったことがあると結論づけています。
では、企業やブランドのイメージを高め、印象づけるためのノベルティとはどのようなものなのでしょうか。今回はオリジナルのノベルティについて、概要から人気のアイテム、企画のポイントについて解説します。
オリジナルのノベルティ製作で成功するためのポイント
オリジナルのノベルティ製作で成果を上げるためには、以下のポイントを押さえておくとよいでしょう。
・複数のデザインを作成する
冒頭に紹介した意識調査では、「複数から好きなものを選べるノベルティなら嬉しい」と回答した割合が多かったことがわかっています。シニア向けノベルティのポイントで説明したように、同じアイテムでも別の色使いの選択肢があるとより好感度が上がるでしょう。
・ターゲット層とのマッチングを図る
ノベルティ製作で重視すべきなのは、自社の商品・サービスのターゲット層に合わせたアイテムを選ぶという点です。話題性があっても、ターゲットに喜ばれなければ意味がありません。事前に入念にリサーチし、コストに見合う効果を狙う必要があります。
・活用シーンとのマッチングを考慮する
ノベルティも使われるシーンによって、適不適があります。記念品なのか、感謝の気持ちなのか、シーン別の用途に着目し、シチュエーションに合っているかを吟味します。
・自社事業との関連性を考えてみる
アイテムを選択する際は、自社製品に関連する便利な商品を選ぶという視点もありますが、基準をさらに広げると多彩なアイデアにつながります。
例えば、書籍関連企業ならルーペ系やオリジナルのしおり、金属製品関連企業なら断熱タンブラー、ポット、スポーツ関連企業ならタオル、スマートフォン用アームバンドなどが考えられます。ターゲットの生活に寄り添うアイテムをノベルティとして企画するのもひとつの手法です。
ターゲットごとに人気のノベルティ
ノベルティを製作する際は、ターゲット設定が大切です。ターゲット別にノベルティ製作のポイントを解説します。
・女性にはデザイン重視のノベルティ
女性をターゲットとした場合、コスメ用品やファッション小物、キッチン用品や日用品など、幅広い分野からアイテムを選ぶとよいでしょう。
特に気をつけたいのは、デザイン感覚への意識です。社名を入れる際には控えめに横文字で入れる、背景の色に合わせた色使いにするといった配慮が必要です。
ノベルティとして喜ばれそうなのは、上質なタオルやハンカチ、アイマスク、美容器具など、ちょっとした贅沢気分が得られる小物です。職場で話題になる文房具、クリップ、付せんなども、オフィスで働くターゲット層には人気があります。
・男性には実用性重視のノベルティ
男性をターゲットとした場合は一般的に、実用性に優れたものやコレクション要素のあるものなどを検討してみましょう。
人気があるのは、ロゴ入りTシャツ、キーホルダー、車関連用品、筆記具などですが、使い勝手の良さと同時に見た目のスマートさもポイントとなるため、実用性と併せてデザイン性も考慮すると良いでしょう。
・子どもや家族には遊べるおもちゃやキャラクターグッズのノベルティ
子どもや家族をターゲットとする場合は、子どもの年齢に応じて楽しく遊べるおもちゃ、子どもが手にしても危険性のないグッズが好まれます。
自社のロゴやキャラクターをかわいらしくデザインしたオリジナルノベルティなら、子どもの目をひきそうです。例えば、自動車関連企業の場合、事業にかかわる内容をわかりやすく物語にした「働く車」のオリジナル絵本を製作するのもよいでしょう。
鞄型の商品パッケージに、電車、飛行機、ロボット、レゴ、人形などを詰めてノベルティにするという方法もあります。
・シニアには生活サポートアイテムのノベルティ
シニア世代をターゲットとする場合は、生活に必要で便利なアイテムが喜ばれます。例えば、携帯用の薬入れ、お薬手帳カバー、診察券入れ、タブレットケース、小型のLEDライト、メガネチェーン、拡大鏡などです。デザイン性に優れ、使いやすいノベルティであれば、長く愛用してもらえる可能性が高いです。シニア向けというと、落ち着いた色合いを考えたくなりますが、あえて明るい色使いのデザインも用意して、好みに応じて選べるようにするとよいでしょう。
自社事業と社会の関連性から考えるノベルティ
ノベルティを自社事業や社会の移り変わりに結びつけて企画することは非常に効果的です。事業別のノベルティ例をいくつか紹介します。
・医療関連企業の例
医療関連の事業を行っている場合、消費者の健康生活に役立つアイテムをノベルティにすると、自社への理解を得るのに効果的です。例えば、ストレスチェックカード、緊急連絡先が記載されたマグネットクリップなどは、実用的ながら自分ではなかなか購入にいたらないため、もらうとうれしいものです。
眼科ではカード型のルーペ、歯科であれば口腔内チェック用鏡など、より自社事業に特化したアイテムが効果的です。
・食品関連企業の例
自社製品を使ったかんたんレシピ集、新鮮な食材の見分け方や旬の食材を紹介する冊子などが実用的で喜ばれます。
ほかにも、保存用の真空パックやアイデア調理器具など、使い勝手のよいアイテムであれば、企業への好感度アップに貢献するでしょう。
・社会トレンドから選ぶ例
時代の変化に応じて、社会が求めているものをノベルティに反映させることで、社会性のある企業という印象を与えられます。
現在は、SDGs意識の高まりに伴い、環境に配慮したものへ注意が向けられています。ノベルティの素材に目を向け、リサイクル製品や廃材利用をアピールするのも面白い取り組みです。
社会的なブームとなっている、キャンプやアウトドアなどに関連したアイテムもトレンド感があります。キャンプギア、簡易トイレ、子どもやペットのお出かけ便利グッズなど、ターゲットに合わせたアイテムを探し、ノベルティへの活用を検討します。
オリジナルノベルティはターゲットとの相性を第一に考える
多くの企業が認知拡大や販売促進のためにノベルティを活用しています。一方で、せっかくコストをかけても、個性を出せずに目的が果たせなかったというケースも少なくありません。企業の存在を想起させ、印象に残るノベルティを製作するには、配布するターゲット層の興味や関心を軸に、好感度が得られるアイテムを企画することが大切です。
例えば、缶バッジはデザインアレンジの幅が広く、さまざまな種類のアイテムを製作できます。若い世代を中心に人気の「推し関連グッズ」や、「子どもの名札や迷子札代わり」として活用できます。また、デザイン性を高めることにより、大人が日常的に付けても違和感のないアイテムにすることも可能です。缶バッジは全世代にアピールでき、さまざまなシーンで活用できるノベルティといえるでしょう。
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