缶バッジの包装や梱包材の種類はさまざまです。包装の役割は、単に商品を保護するだけではなく、包装の素材やデザインによって商品の魅力を高めることでもあります。特に台紙があると、パッケージのまま飾ったり、ターゲットとなる客層への訴求を高めたりすることが期待できます。今回は、缶バッジの台紙を使うメリットや、包装の際に留意したい点について紹介します。

缶バッジの台紙の役割

缶バッジの台紙には、商品の見栄えだけではなく、品質管理や販売など、オペレーション上でもさまざまなメリットがあります。

缶バッジ本体の傷を防止できる

缶バッジはそのままの状態で販売されることも多いのですが、陳列時に細かい傷がつくおそれがあります。傷を防ぐためには、個包装での管理がおすすめです。

台紙を付けることにより、缶バッジ本体が動かないよう固定することができます。特に、缶バッジを複数個セットにして販売する場合は、運搬時や陳列時に缶バッジ同士が擦れてしまう心配もあるでしょう。台紙を使うことでこうした心配も解決でき、セットの内容が見やすくなるため、ぜひ活用したいものです。

缶バッジの見栄えが良くなる

缶バッジに台紙を付けると見栄えが良くなり、商品としての魅力が高まります。特にイベント会場でのグッズ販売の際は、缶バッジを目立たせて、ターゲットとなる顧客への訴求をより高めることが期待できます。

缶バッジは、美術館や博物館などの特別展グッズとして販売されることもあります。缶バッジのデザインに使用される絵画や展示物についての解説や関連情報を台紙に印刷して、特別感を演出することも可能です。また、その缶バッジをお土産として受け取った人が台紙の解説を読んで、特別展に興味を抱き来場するといった宣伝効果も期待できるでしょう。

陳列しやすく飾って楽しめる

いわゆる「推し活」の一環として、アニメやアーティスト関連の缶バッジを自宅に飾って楽しむ人もたくさんいます。最近では、さまざまなディスプレイ用品が販売されていますが、台紙などで梱包されたまま飾ることもあります。台紙付きの個包装で販売すれば、パッケージごと飾って楽しめるアイテムという付加価値をつけられます。

また、台紙付きのパッケージは店頭での視認性も高めるため、販売の際は陳列方法の選択肢の幅も広がります。

商品管理やレジ対応がスムーズになる

缶バッジはさまざまな種類を大量に製作することが多いため、個々の商品管理に手間がかかります。そこで、台紙にバーコードを印刷して商品管理の効率化を図ることが可能です。取り扱っている商品の種類が多い場合は、効率化の面でもバーコード付き台紙は活用したいものです。

バーコードを販売時に読み取るだけなのでレジ対応がよりスムーズになり、台紙に直接印刷すればバーコード用のシールを用意する手間やコストも省けます。

QRコードを印刷して販促効果を高められる

台紙にクーポンやQRコードを印刷できるので、商品やサービスの宣伝、コンテンツへの誘導を図ることが可能です。

実際の活用事例としては、SNSで公式アカウントをフォローしたユーザーに対し、店舗でアニメのキャラクターがデザインされた缶バッジを配布したケースがあります。配布した缶バッジの台紙にQRコードが印刷されており、それを読み取ると限定コンテンツの「壁紙」をダウンロードできるといった展開方法でした。

キャラクター関連を扱う場合は、QRコードから商品紹介ページに誘導し、同一シリーズにどのようなデザインがあるかを確認できるようにしておくことも、ユーザーのコレクション願望を刺激し、販売促進につなげられます。

※QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

注意書きや購入後のサポートができる

子ども向けの缶バッジの場合は、取り扱いに安全性を考慮する必要があります。台紙に注意書きを記載し、安全な使い方を促せます。また、商品に関する問い合わせ先を載せて購入後のサポートに活用も可能です。

缶バッジの包装の種類

缶バッジを納品する際の一般的な包装の種類について見ていきましょう。

大袋にまとめて包装

個包装ではなく、大袋にまとめて封入する方法です。平らに敷き詰めるように入れたり、缶バッジの裏面同士を合わせて重ねたりするなど、傷がつかないように梱包する工夫が必要です。
保管の際のサビ対策としてシリカゲルなどの乾燥剤が用いられることがありますが、大袋に梱包する場合は、缶バッジと一緒に袋の中に入れます。また、配送の際に中身が動かないよう、梱包材を詰めて固定するといいでしょう。

緩衝材にまとめて包装

缶バッジを緩衝材でピッタリと包み、大型のOPP袋にまとめて梱包する方法です。コンパクトにまとまり、輸送中の揺れにも対応できます。

2〜3個の少数ごとで包装

OPP袋に2〜3個の少数にまとめて包装する方法です。セット売りを目的とした梱包形態で、イベントグッズの利用におすすめです。また、台紙を入れることで缶バッジの魅力を引き立てることもできます。

透明OPP袋での個別包装

個別に包装することにより缶バッジを傷めずに管理でき、そのまま販売・配布できるので便利です。梱包材自体のコストも抑えられるので、おすすめの方法といえます。

アルミ袋での個別包装

トレーディング形式で商品展開をしたい場合におすすめで、一般的に銀色の袋が用いられます。中身が見えない状態で納品するため、複数の種類が混ざらないように仕分け、絵柄がわかりやすいように納品する必要があります。缶バッジの包装や管理方法について詳しくは、「缶バッジの梱包や発送、在庫管理について事業者が知っておきたいポイント」をご覧ください。

台紙付き包装の注意点

台紙つきで包装する場合は、コストや納期について注意すべき点があります。

包装作業のコストアップ

台紙付きで包装する場合は、袋にそのまま入れるよりも作業の手間がかかるため納期が延びます。作業工程や台紙の仕様、包装形態によってまちまちですが、早く見積もっても発送までに1〜2営業日はかかるため、見積もりの際、納期に猶予を持たせる必要があることを顧客に伝えておくとよいでしょう。
また、台紙に缶バッジを固定してそのまま袋に入れるため、梱包や輸送中に台紙が折れ、それがクレームにつながるリスクもあります。

そのため、梱包の際には、輸送中のダメージを可能な限りなくす方法を心がける必要があります。同じ大きさのものを緩衝材に包み、段ボール内で動かないよう固定したり、隙間に詰め物をしたりするなどの方法が考えられるでしょう。

台紙で引き出す缶バッジの魅力

缶バッジの台紙は、使い方次第で商品に付加価値を与えて、宣伝効果を高められます。納期や梱包方法に留意して台紙を活用し、ターゲットの心に刺さる商品展開を提案するのがポイントです。缶バッジを販売するなら、素材パーツはスピーディな発送・納品に対応できる業者に頼みたいものです。「バッジマンネット」はそれらを強みとし、パーツのバリエーションも豊富です。ぜひご検討ください。