針先を留め金で覆った安全ピンは、手などに針が刺さってしまうリスクを軽減するため、缶バッジでも定番として利用されています。
ただ、定番とはいえ問題点がないわけではありません。取り付けの際にピンが安定せず、人の方に針先が向いてしまう場合もあるため、特に小さな子どもや年配の方が利用する際は注意が必要です。
そこで今回は、缶バッジに使うピンとして安全ピン以外の種類や代用品、そしてより安全性の高いZecurePIN(Z安全ピン)とはどういったものかについてお伝えします。自社で缶バッジを制作していて、品質向上を目指している担当者の方はぜひ、参考にしてください。
缶バッジのピンにはどのようなものがあるのか
さまざまな種類がある缶バッジですが、洋服やバッグに付けるタイプとしては、裏側にピンがついているものが一般的です。主なピンとしては、「安全ピン」「Zピン(フックピン・ダブルフックピン)」「スプリングピン(のの字ピン)」が挙げられます。それぞれの形状や特徴は以下のとおりです。
安全ピン
安全ピンは、針先を留め金に引っ掛けて止める形状をしています。アメリカ人であるウォルター・ハント氏が発明し、今から150年以上前の1849年に特許を取得していて、現在でも世界中で多くの製品に利用されています。
安全性や扱いやすさから、缶バッジでももっとも多く使われているタイプで、年齢層を選ばず利用可能です。
針先がむき出しになっていないため、一旦、止めてしまえば誤ってケガするリスクはほぼありません。ただし、洋服に付けた際に、少し浮いてしまう点がデメリットです。
Zピン(フックピン・ダブルフックピン)
Zピンは、ピンを自立させるためにZ字に曲げる加工がされたものです。ピンが自立することで付け外しがしやすいという特徴があります。安全ピンと同じくアメリカで発明され、欧米では安全ピンよりも多く利用されています。
針先がむき出しになっているため小さな子ども向けのアイテムなどには使いにくい点がデメリットですが、缶バッジと一体成型であることから強度が高く、制作コストを抑えることが可能です。できるだけコストを抑え大量に生産したい場合などに向いています。
スプリングピン(のの字ピン)
缶バッジで使用されているピンのほとんどは、前述した安全ピンもしくはZピンですが、一部では、スプリングピンも使われています。形状はひらがなの「の」の字で、缶バッジの裏側の周囲にはめ込み、針先をフックに引っ掛けて止める形です。
安全ピンのように缶バッジから浮かないため、洋服やバッグに密接して付けられるのがメリットですが、Zピン同様に針先がむき出しという点はデメリットといえます。
取り付けるものから缶バッジが浮かないメリットを活かし、ファッション性の高い缶バッジ制作に向いているといえるでしょう。
缶バッジのピンの課題と代用となるもの
缶バッジのピンには課題もあり、ピンの代用となるものをここで説明します。
缶バッジに付けるピンの2つの課題点
洋服やバッグに付ける缶バッジに付けるピンには大きく2つの課題点があります。具体的には以下のとおりです。
1. 対象物に穴を開けてしまう
安全ピン、Zピン、スプリングピンのどれであっても、洋服やバッグに取り付ける際、その対象物に針を通すため、穴が開きます。高価格な洋服やバッグ、ドレスのようなファッション性の高い洋服などに穴を開けるのには抵抗があるでしょう。
2. 針が手に刺さりケガをしてしまう
缶バッジを取り付ける際に手に刺さり、ケガをしてしまうリスクがあるのもピンの大きな課題です。特に小さな子どもの場合、大人の方が取り付けたとしても、遊んでいる時に勝手に自分で取り外してしまう可能性もゼロではありません。缶バッジのピンでケガをしたとなれば、場合によっては販売側の信頼が失われてしまうでしょう。
缶バッジにおけるピンの代用となるものは?
ピンの特性上、前述したような課題を解消するのは困難です。しかし、洋服やバッグに付けることを目的とするのなら、ピンの代用になるアイテムがないわけではありません。ここでは缶バッジのピンの代用として使用できる主なアイテムを紹介します。
・クリップ
安全ピンやZピンにクリップを付けたタイプです。上着のポケットがないドレスやワンピースでは使えない場合もありますが、クリップを使えば洋服に穴を開けるリスクも、針先でケガをするリスクも軽減されます。もちろん、ピンと併用できるので、状況に応じて使いわけができるのもクリップのメリットといえるでしょう。
・キーホルダー
洋服には向きませんが、バッグに取り付けるのならば、キーホルダータイプがおすすめです。バッグの持ち手やファスナーの引き手などに付けられます。
・ストラップ
キーホルダーと同様、バッグなどに取り付けることが可能です。また、スマートフォンに取り付けられる点は、ピンをはじめとした他のアイテムにはないメリットでしょう。
・ボールチェーン
ボールチェーンは付けやすく外れにくいのが特徴です。キーホルダータイプと同様に、バッグの持ち手やファスナーの引き手に付けられます。
バッジマンネットの「ZecurePIN(Z安全ピン)」とは?
ピンの代用となるアイテムを紹介しましたが、洋服やバッグに密着して付けられる、場所を選ばず付けられるとなればピンに勝るものはありません。また、他のアイテムはピンと比べて制作コストが増えてしまう問題もあります。
前述したようにピンの課題点は、対象物に穴を開けてしまう点と安全性です。穴を開けてしまう点については、針を使う以上、簡単には解決しませんが、安全性であればある程度は解決可能です。
缶バッジの安全性に真剣に向き合って開発された商品、それがバッジマンネットのZecurePIN(Z安全ピン)です。
ZecurePIN(Z安全ピン)の概要と特徴
安全ピンは留めた際に針先がカバーのなかに入るため、安全性が高い点が特徴です。しかし、付け外しの際には安全ピン自体がグラグラと動いてしまい、大人でもなかなか難しいもの。とても片手では安全に付け外しできず、両手での作業が求められます。また、誤って針先で手を刺してしまうことも珍しくないでしょう。
これに対し、Zピンは自立のためのZ形状の部分がバックパーツのなかに入った状態で固定されているため、ピンがグラグラせずに安定感があり、片手でも留めることが可能です。針先が覆われていない点はデメリットであるものの、付け外しは安全ピンよりも安全に行えるといえるでしょう。
ZecurePIN(Z安全ピン)は、この安全ピンの安全性とZピンの安定性、双方のメリットを両立したアイテムです。Zピンの形状を取り入れて安定性を残しつつ、針先を覆うことで安全性も兼ね備えています。取り付け時も、付けている最中も、安心してお使いいただけるため、小さな子ども向けの商品・ノベルティなどにとくにおすすめです。
ユーザーの安全性を考えたピンやパーツを選択しよう
缶バッジで使用される主なピンは、安全ピン、Zピン(フックピン・ダブルフックピン)、スプリングピン(のの字ピン)の3つです。それぞれにメリットやデメリットがありますが、共通した課題は洋服やバッグに穴を開けてしまうことと、針が手に刺さってケガをするリスクがある点です。
解決策としてクリップ、キーホルダー、ストラップなどピンの代用を使う方法もありますが、洋服やバッグに取り付けることを主目的とする場合は、やはりピンが優れています。そこで、安全性や取り付けやすさの面からおすすめしたいのがバッジマンネットオリジナルの「ZecurePIN(Z安全ピン)」です。
缶バッジのアイテム拡大、商品ラインアップに新たに缶バッジを加えたいといった際は、お気軽バッジマンネットにご相談ください。