キャラクターマーケティングは、名称通りキャラクターを活用したマーケティング手法です。すでに知られているキャラクター以外に、ご当地キャラクターや自社独自のオリジナルキャラクターなどを取り入れて成功している例も見られます。
キャラクターを使うことでイメージやビジョンなど、伝わりにくい要素を具現化し、共感を得やすくなります。今回はキャラクターマーケティングの基本知識と成功例、および成功させるためのポイントを解説します。
キャラクターマーケティングとは?
まず、キャラクターマーケティングとはどのような手法なのか、概要とその効果を解説します。
キャラクターマーケティングの概要
キャラクターとは、性格づけや見た目の特徴を付加された、人物や生物を模した存在を指すことばです。キャラクターにはそれぞれストーリー性や性格などの要素による魅力があり、消費者に対して感情移入や共感を促す役割を果たします。
キャラクターマーケティングとは、キャラクターと呼ばれるアイコンを用いたマーケティング手法のことです。特定のキャラクターをブランドや製品と結びつけて広告やプロモーションに活用することで、消費者の視線を引き付け、親近感を与えられます。
キャラクターマーケティングを展開することで、キャラクターがアイキャッチとして関心や興味を引き出し、商品やサービス、キャンペーン活動への誘因効果をもたらします。
マーケティングで使われるキャラクターとしては、企業やブランドオリジナルのものと、既存のキャラクターのライセンス許可を得て使用するものがあります。
キャラクターマーケティングで得られる効果
キャラクターマーケティングに期待できる効果には、主に以下のようなものがあります。
- ブランド認知度の向上
キャラクターとブランドが結びつけられるため、キャラクターへの興味を通じてブランドの認知度が向上し、他ブランドと差別化できます。 - 愛着による関係性強化
消費者が、可愛い、面白い、魅力的であると感じキャラクターに愛着を持つことで、提供する企業との関係性が構築され顧客ロイヤリティが向上します。 - メッセージ伝達
キャラクターを介してメッセージを伝えることで、消費者に企業側が知って欲しい内容を印象づけられます。またキャラクターのバックストーリーや冒険を通じて、ブランドのストーリーを深化させることができます。 - ソーシャルメディアでの共有による拡散
キャラクターはSNSとの親和性が高く、共有されやすい傾向があります。消費者は可愛らしいキャラクターの画像や動画を共有し、その結果、ブランドの露出につながることが期待できます。 - キャラクターの商品化
キャラクター自体を商品化することで、キャラクターグッズ販売、ライセンス営業などが可能です。収益となる新たな事業として成長する可能性が広がります。
キャラクターマーケティングの具体的な効果や手法については、
「キャラクターマーケティングとは? 効果や具体的な手法を解説!」をご覧ください。
キャラクターマーケティングを成功させるポイント
キャラクターマーケティングを成功させるポイントや注意点を解説します。
ターゲット層の分析
キャラクターは持ち味やイメージによって、好まれる属性が異なります。そのためどのような世代や消費者カテゴリーが、どんなキャラクターに親近感を持つのか、ターゲット層を理解して、そのニーズと好みに合ったキャラクターを選択することが重要です。
ターゲット層の年齢、性別、趣味、関心事、ライフスタイルなどを詳細に分析し、どのタイプのキャラクターであれば共感を呼び起こすかを把握する必要があります。
商材とキャラクターの親和性
上記にもつながりますが、自社の商材とキャラクターのつながり、親和性に説得力があるかの検討が必要です。キャラクターだけが目立っても、ブランドや商品との調和がないと、製品の特徴やメッセージを補完できません。
消費者がキャラクターと製品を自然に結びつけられるよう、キャラクターづくりにおいてはブランドのイメージとの一貫性が重要です。
競合他社との差別化
現代の市場はキャラクターであふれています。公的な組織のお知らせにまでキャラクターが登場する時代にあって、キャラクターを用いたマーケティングを成功させるためにはより強い独自性が求められます。
とくに商品やサービスの訴求効果を目指す場合では、選ばれたキャラクターが競合他社と差別化できることが重要です。類似の業界や市場で似たようなキャラクターを使うと、消費者に混乱を招く可能性があります。
キャラクターはブランドをユニークにし、独自性を持たせるためのツールであると考え、活用することが大切です。
キャラクターマーケティングの成功事例
ここではキャラクターマーケティングの成功例を紹介します。
ゆるキャラのトップを独走したくまモン
47都道府県すべてにおいて、全国ご当地キャラがPR活動に用いられています。
とくに「くまモン」は、熊本県を代表する存在としてご当地キャラクターのなかでも別格です。くまモンは2011年の九州新幹線の開業に合わせ、観光客誘致を目的に2010年に生み出されたPRキャラクターですが、今では全国区の人気者として知られるようになりました。
特徴は黒・白、赤のすっきりとしたカラーで多様なデザインに合わせやすく、輪郭線がない造形です。拡大しても縮小してもその印象に変化がなく、活用が自在なため、熊本県内のあらゆる商材との親和性があります。
熊本県からの許可が下りれば、個人や企業でロゴとキャラクターの使用が無料でできるという画期的戦略で成功した事例です。
幅広い世代になじんだキャラクターを活用した朝日新聞
朝日新聞では、「しつもん!ドラえもん」「みんなの未来ドア」広告特集など、どの世代にとっても安心感をもたらすキャラクターを採用し、さまざまな疑問や興味に対してわかりやすく説明するコーナーを設けています。
新聞という情報媒体とキャラクターの親和性が高く、子どもだけではなく大人にも役立つ話題を提供するという大きな役割を果たしています。少し難しい話題でも、キャラクターが「語る」ことで柔らかい印象を与え、読みやすさを感じさせるのに成功しています。
不動産業界屈指の有名キャラクターに成長したSUUMO
ふさふさとした丸い外見とアクティブさが人気のキャラクター「SUUMO」は、不動産のCMで良く知られています。
SUUMOは、リクルートの賃貸事業を一つのブランドSUUMOに統合したことをきっかけに誕生しました。SUUMOを活用したマンガ・ゲーム・絵本・動画などの多コンテンツ展開によって、住まい探し中ではない消費者をも潜在見込客とすることに成功しています。
既存キャラにはないユニークさと、住まい探しという身近なテーマを結びつけた点が、大きな差別化要因となりました。キャラクターの外見がシンプルであるため覚えられやすく、どのような展開でも違和感がないなど、実は非常に良く考えられたキャラクター戦略であるといえるでしょう。
キャラクターマーケティングを成功させるには独自の視点が重要
キャラクターマーケティングを成功させるには、既存キャラクターを使う場合でも自社独自の視点が必要です。キャラクターであふれる社会のなかで、キャラクターと自社ブランドをどのように印象づけるか、十分な戦略を練る必要があります。
自社の商品やサービスとのマッチング、消費者に対する説得力がないと人気キャラクターとして根付かず、埋もれてしまいかねません。単に可愛いキャラクターや目立つキャラクターを使えば成功するというものではないことに注意が必要です。
キャラクターマーケティングの一環としてグッズをつくるのであれば、バリエーションの展開が豊富で、幅広い層を対象にできる缶バッジがおすすめです。バッジマンネットでは、キャラクターのユニークさやイラストの美しさを表現できる高品質の素材と扱いやすい缶バッジマシンやパーツを提供しています。キャラクターマーケティングの成功に向けて、ぜひご活用ください。