ガチャガチャは、以前は子ども向けの商品が多かったのですが、近年では大人向けの商品も増え、年齢に関係なくガチャガチャを楽しめるようになっています。
フィギュア、雑貨小物、ミニチュア玩具など、ガチャガチャの中身が多様化しているのも幅広い層に人気となった理由といえるでしょう。そして今、とくに注目を集めているのが、観光名所のキーホルダーや地方キャラクターグッズが入ったご当地ガチャガチャ(ご当地ガチャ)です。
今回はご当地ガチャが人気となっている理由や実例を紹介し、販促用品として活用するポイントを解説します。
ご当地ガチャとは?
ガチャガチャとは?
ご当地ガチャを知るうえで、まずはガチャガチャについて基本的な知識を紹介します。そもそもガチャガチャとは、硬貨を入れ回転式レバーを回すと、カプセルに入ったおもちゃや雑貨などが出てくる小型自動販売機の一つです。回転式レバーを回す際の音が「ガチャガチャ」というところから、ガチャガチャと呼ばれるようになりました。
もともとはアメリカのガムとおまけが入った自動販売機が発祥ですが、その後、日本に上陸して独自に進化を遂げ、いまや日本文化の一つといえるまでに成長を遂げています。実際、2023年1月に日本カプセルトイ協会が発表した「カプセルトイ市場動向調査令和4年度(2022年)結果報告」によると、2022年度のカプセルトイの市場規模は約720億円でした。
参照:2022年度カプセルトイ市場動向調査結果報告|日本カプセルトイ協会
ガチャガチャの第四次ブーム到来
ガチャガチャが最初に人気となったのは、1970年代後半から1980年代前半のスーパーカーやマンガのキャラクターの消しゴムです。その後、1990年代に入ってカラフルかつ精巧なキャラクターグッズが出始め、小学生中心に注目を集めていたガチャガチャが少しずつ大人にも浸透しました。
2012年、コップのフチにおける女性のミニチュアフィギュアがSNSを通して大ヒットしたのが第三次ブームです。この頃辺りからガチャガチャはすでに子ども向けのものといったイメージはなくなり、誰もが楽しめるものへと変貌しました。
そして現在、ガチャガチャは第四次ブームが到来しています。その背景にはカプセルトイ専門店の登場、中身の多様化などが挙げられますが、ご当地ガチャも第四次ブームを担うカプセルトイの一つです。
ガチャガチャの人気についてより詳しくは、「人気のガチャガチャでビジネスチャンスを獲得するための参考情報を紹介」をご覧ください。
全国に広がるご当地ガチャ
ご当地ガチャが最初に注目を集めたのは、2021年3月にさいたま市大宮地区の建物やキャラクターなどをカプセルトイにした、大宮ガチャといわれています。その後、2022年9月の時点で第五弾までが発売されていて、累計売上140万個を超えるヒットとなりました。
現在、観光名所、お土産、キャラクターなどをカプセルトイにしたご当地ガチャは、全国に広がっています。大阪では、串焼きやたこ焼き、551の豚まんといったグルメから、大阪城、道頓堀といった観光名所が人気です。京都には、仏様のガチャである「ガチャ仏さま」を製造・販売している寺院もあります。
ご当地グッズの人気について詳しくは、「ご当地グッズをビジネスに! 参入にあたり押さえておきたい情報を解説(6月納品記事)」をご覧ください。
ご当地ガチャが人気となっている理由
ご当地ガチャが人気となっている理由はいくつか考えられますが、主なものとして挙げられるのは以下の点です。
・ご当地ならではのカプセルトイが製作できる
現在、カプセルトイは多種多様な製品があり、いかにオリジナリティを出せるかが人気のポイントとなっています。ご当地ガチャであれば、観光名所やグルメ、キャラクターなどオリジナリティを出しやすく、ここでしか買えないといったコト消費要素があるのも人気の理由といえるでしょう。
・業種を問わず参入がしやすい
ご当地ガチャは、小型自動販売機を置くスペースさえあれば販売ができるため、おもちゃ業界以外のさまざまな業種の参入がしやすいのも人気の理由です。観光協会や旅館、ホテル、寺院のほか、一般の企業が新規事業として参入するケースも増加しています。
・「知る人ぞ知る」といったマニアックなカプセルトイも多い
これまで紹介したご当地ガチャは、観光名所やグルメなど、いわゆる観光土産的な要素が多いものでした。しかし、ご当地ガチャの魅力はそれだけではありません。例えば、前述した大宮ガチャでは、地元の人しか知らないボウリング場や釣道具店など、マニアックなカプセルトイも人気です。
観光客だけではなく、地元の人も楽しんで購入できる点がご当地ガチャの魅力であり、人気となっている理由の一つです。
・低コストで販売ができる
一般的なお土産であれば、お土産店で販売するため、人件費が発生します。しかしガチャであれば、カプセルトイを補充さえすれば、後は自動でお客さんが購入してくれるため、店員の手間があまりかかりません。商品説明の手間が不要な点もメリットであり、全国で人気となっている理由といえます。
ご当地ガチャの実例
ご当地ガチャは、前述した大宮ガチャや大阪、京都のガチャのほかにもさまざまな種類があります。ここでは主なご当地ガチャを見てみましょう。
・東銀座ガチャ
東銀座ガチャタマではその場所柄、国内はもちろん、インバウンド需要も見込んだカプセルトイが用意されています。
2022年7月に発売されたのは、「歌舞伎座」「喫茶アメリカン」「新橋演舞場」「東劇」などの観光名所のほか、歌舞伎座地下2階木挽町広場の名物「かぶきにゃんたろう像」のカプセルトイです。そして、レアアイテムとして、見つけた人は幸せになれるとの噂が広がっている歌舞伎座の「幸せの逆さ鳳凰」もあります。
・市川まちガチャ
千葉県市川市では、まちガチャとして、ガチャガチャを回して終わりではなく、ガチャガチャで市川という町を知り、愛着を持てるようになるカプセルトイを用意しています。
具体的には、町名が入ったキーホルダー、町のうんちくを知ることができるクーポン付きのミニブックなどです。単なるお土産としてではなく、町を知るきっかけとしてご当地ガチャを利用しています。
・岡山市缶バッジガチャ
岡山市にある複合商業施設で販売されているご当地ガチャは、岡山後楽園にある独特の形をした樹木の写真に、場所がわかる地図を入れたものや人気インスタグラマーのイラストなどを缶バッジにしています。
缶バッジのご当地ガチャは、ほかにも北海道釧路市や宮城県仙台市などのバージョンもあり、地元の人しかわからない場所や方言などを印刷したものが人気です。
ご当地ガチャは手軽な缶バッジがおすすめ
地域の観光名所やグルメ、キャラクターのほか、地元の人しか知らないディープな建物などをカプセルトイにしたご当地ガチャが増えています。観光客はもちろん、地元の人も楽しめるとして高い人気を誇っています。また、商品単価が低く、小型自動販売機の設置場所さえあれば参入できる点も人気の理由といえるでしょう。
ただ、参入しやすいといってもフィギュアやミニチュア玩具は製造コストもかかり、これから新たな事業として始めるには少々ハードルが高い場合もあるでしょう。
そこで、おすすめなのが缶バッジです。デザインの自由度が高いだけでなく、キーホルダーにしたり、形も丸だけではなく四角や三角にしたりなど、バリエーションも増やせるため、まずは缶バッジから入っていけばコストを抑えつつ、成果も上げやすくなるでしょう。
缶バッジマシン・パーツの専門店であるバッジマンネットは豊富な在庫を持ち、素早い発送も可能です。ご当地ガチャの製作にも迅速に対応可能な缶バッジキットも提供していますので、ご当地ガチャへの参入を検討されている際は、ぜひお気軽にご相談ください。