缶バッジは、短期間かつ低単価でオリジナリティのあるデザインの製品を量産できることから、販促品としても人気のアイテムです。その活躍の場は広く、店頭やイベント会場での販売以外にも、実はさまざまな場面で活用されています。今回は、缶バッジの効果的な販促への活用方法や商品展開について、事例を交えて紹介します。

缶バッジの特徴

まずは、缶バッジの特徴について見ていきましょう。

低コストで大量生産が可能

缶バッジの数量にもよりますが、製作会社に依頼する場合、32mmサイズの缶バッジ1個当たりの価格は50円前後が相場です。同一デザイン、同一サイズでのロット数が多ければ多いほど、単価を低く抑えられます。

内製する場合は初期費用こそかかるものの、外部に依頼するよりも単価を抑えることが可能です。缶バッジを内製する際に必要となるものは、基本的には下記のとおりです。

  • プリンター
  • 缶バッジマシン
  • シェル(上蓋)
  • バックパーツ(下蓋)
  • フィルム

作成するサイズや形状によってマシンの種類や費用は異なりますが、一般的にコストをかけずにオリジナル缶バッジを量産することが可能です。

また、低コストで大量生産が可能な缶バッジならではの特徴を生かして、複数のデザインを少量ずつ生産する方式で活用することもできます。

年齢層や利用シーンが幅広い

缶バッジは利用シーンや年齢層を問わずに展開しやすいアイテムです。

同じサイズや形状でも、デザインを変えるだけで多様な場面で活用できます。例えば、アニメや実写映画のキャラクター、ロックバンドのロゴをデザインに取り入れることも可能です。また、さまざまな利用シーンに合わせて展開できます。例えば、大人向けのファッションアイテムとしてなら小ぶりのサイズを製作する、アニメキャラクターをあしらったグッズであればキャラクターのデザインを強調するため大きめのサイズを製作する、といった具合です。

バックパーツを変えて表現の幅を広げることも可能

缶バッジはバックパーツを変えることで、さまざまなグッズにアレンジすることも可能です。例えば、下記のようなアイテムを製作できます。

  • マグネット
  • キーホルダー
  • 手鏡
  • 栓抜き
  • 首にかけるタイプのメダル
  • クリップ

缶バッジのデザインをベースとするため、デザインにかかるコストを抑えつつ、表現の幅を広げることが可能です。

缶バッジの一般的な活用方法

缶バッジは、一般的には商品として販売されたり、ノベルティとして活用されたりしています。その利用シーンについて紹介します。

・キャラクターグッズとして

缶バッジはアニメなどのキャラクターグッズとしても人気です。映画館やイベント会場で購入した缶バッジを自室に飾ったり身につけたりして楽しむ人も増えており、缶バッジ専用のディスプレイ用品や、デザイン面を保護するカバーなどが販売されています。また、キャラクターがデザインされた缶バッジやアクリルキーホルダーなどを大量にカバンにつける「痛バッグ」を楽しむファンもおり、「痛バッグ」に関連したグッズも多数展開されています。

・イベントや店舗で配るノベルティとして

缶バッジはユーザーとの相互的なコミュニケーションツールとしても活用されています。

イベントや店舗での販促アイテムとして、オリジナルデザインの缶バッジを製作・配布することで、ユーザーの自発的な興味喚起を促します。ユーザーによる、SNSへの発信を通した宣伝効果も期待できます。また、ユーザーが缶バッジを身につければ、その周囲から新たなユーザーを呼び込むきっかけができることも期待できるでしょう。

・ライブの応援グッズとして

手ごろなライブ関連グッズとしても、缶バッジは人気のアイテムです。バンドのロゴやジャケットのデザインがあしらわれた缶バッジはファッションにも取り入れやすく、アウターや帽子などにつけて楽しめます。

・ファッションアイテムとして

缶バッジは、帽子やアウターなどにつけてアクセントを出せるファッションアイテムでもあります。最近では既製品だけではなく、個人がデザインし、アプリでデザインをアップロードして小ロットから製作可能なメーカーもあります。SNSで活動するイラストレーターとのタイアップや、店舗のオリジナルグッズとしても展開しやすいでしょう。

缶バッジを活用した販促実例

企業や団体がさまざまな方法で缶バッジを活用しています。事例をいくつか紹介しましょう。

楽しい思い出を持ち帰られる「イルカ島」の缶バッジ

志摩マリンレジャー株式会社が運営する「イルカ島」では、「イルカ島の思い出」を持ち歩けるオリジナルグッズとして缶バッジを導入しています。

2021年11月〜2022年6月の期間において、若年層を中心として200個ほどの売り上げがありました。デザインも製造も内製で、リニューアルしながらさまざまなバリエーションを販売しています。

「缶バッジ1つ分」で伝わるチャリティー活動

認定NPO法人ボルネオ保全トラスト・ジャパンでは、寄付金を募る際のグッズとして缶バッジを活用しています。「缶バッジ1つ分200円の寄付で、畳1畳分の森が守れます」というキャッチコピーを掲げ、活動内容や寄付金の使用目的をわかりやすく伝えています。

さまざまなデザインで作成できるので、同じ人がデザイン違いのものを複数個購入することもあったようです。支援者が選んだデザインの缶バッジをその場で製作するイベントを展開するなど、活用の幅が広がっています。

出版社とユーザーをつなぐアイテム

株式会社山と渓谷社では、登山やアウトドアに関連した出版物の販促施策として屋外のイベントを主催しています。そのなかでも家族で参加しやすい「山モリフェス」で、アクティビティのひとつとして缶バッジを製作するワークショップを展開しました。出版社と読者、イベントに参加する親子間などでコミュニケーションが活発になり、盛況だったようです。作った缶バッジは、参加者が持ち帰ることによって、第三者にイベントや出版社の存在が認知されることが期待できるコミュニケーションツールとなっています。

缶バッジはアイデア次第で幅広い販促アイテムとして活躍できる

缶バッジの強みは、世代を問わず受け入れられやすく、製作コストの低さとデザインの自由度の高さから多種多様なラインナップ展開ができることです。アイデア次第で商品あるいは販促品として幅広く活躍できるアイテムです。

缶バッジは専門メーカーに外注する場合でも、比較的安価、かつ大量に製造することが可能です。しかし「デザインを比較的短い期間で変えたい」「多品種を少量ずつ生産したい」など、より小回りの利く製造体制を目指す場合は、マシンを導入し、内製することをおすすめします。缶バッジ専門店の「バッジマンネット」では、耐久性が高く、不良品発生率の低いマシンを多数取り扱っています。缶バッジパーツも幅広い種類を取りそろえており、迅速な商品発送が強みです。缶バッジづくりの際にはぜひ「バッジマンネット」をご検討ください。