愛知県半田市にある株式会社ぴよログは、スマートフォン向けのアプリ開発を中心にホームページ制作、ソフトウェアの開発などを行っています。
特に、社名にもなっている「ぴよログ」は、2020年4月に累計ダウンロード数が100万人を突破、1日の利用者数が30万人を超える育児記録アプリ。
簡単な操作でミルクやおむつ交換、睡眠など、夫婦でリアルタイムに情報を共有できることから、出産直後から1歳未満を中心とした子育て家族から人気を集めています。
今回は、株式会社ぴよログの榊原さんに、育児記録アプリ「ぴよログ」開発に至った経緯や無料アプリ「Pickey」による缶バッジを利用したキーホルダーの販売についてお話をお伺いします。
家族みんなで情報を共有すれば、育児がもっとスムーズになる。
バッジマンネット:
なぜ育児記録アプリ「ぴよログ」を開発しようと思われたのですか?
榊原:
4年前に子供が産まれて、最初は夫婦それぞれ育児アプリを利用して記録していたのですが、情報をお互いに共有したいと考えたからです。その際に、最適なアプリがなかったので自分で開発しました。
バッジマンネット:
育児において、ご家族で記録を共有することは大事なのでしょうか?
榊原:
そうですね。家族で育児を行う場合、いつオムツを替えたのか、いつミルクを飲ませたのかというお世話に関する全ての情報が全て共有されていれば「そろそろミルクを飲ませよう」「オムツはもう少し後で良さそうだ」などの判断ができるのでとても便利です。
バッジマンネット:
ご自身の子育てされた経験がアプリに生きているのですね。榊原さんは、以前からエンジニアとして活動されてきたのですか?
榊原:
そうですね。ずっとエンジニアとして仕事をしてきました。10年前、iPhoneが世の中に普及し始めた頃に独立し、カレンダーやゲームアプリの開発を行ってきました。その中で最もヒットしたのが、現在の社名でもある「ぴよログ」です。
バッジマンネット:
開発しているアプリがヒットするかどうかは事前に何となく分かるものなのですか?
榊原:
いえ、リリースしてみないと分からない部分が大きいです。そんなに素晴らしいアイディアが日々次々浮かぶというものでもないです。
子供の写真をいつも側に。そんな想いから生まれたキーホルダー
バッジマンネット:
写真入りのキーホルダーを作成する「Pickey」は、どのような経緯で誕生したのか教えてください。
榊原:
無料アプリ「Pickey」によるキーホルダー作成は、子供の写真を常に手元に置いておけるようにしたいという想いから生まれました。
私もそうですが、子供が生まれると写真を撮る機会が増えるので、形にして残す方法のひとつとしてキーホルダーを選択しました。
「Pickey」をダウンロードして、好きな写真を選択し、送り先を入力するだけなので操作はとても簡単。キーホルダーは1個500円で販売しています。
バッジマンネット:
キーホルダーは月にどれくらい注文があるのでしょうか?
榊原:
月数百個という感じです。特に、敬老の日の前には注文が増えました。祖父母にプレゼントされる方が多いのかもしれませんね。
同じ写真で4個依頼される方も多いので、おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さん、みんながそれぞれに身につけるのかもしれません。
今後は、ぴよログのユーザーさんにも宣伝していけたら良いなと思っています。
バッジマンネット:
子供の写真以外にもキーホルダーの依頼はありますか?
榊原:
メインは子供の写真ですが、ペットも依頼があります。携帯の待ち受け画面をペットにされている方も多いので、キーホルダーの需要もあるのかもしれませんね。
ただ、ロゴやアニメーションキャラクターなど著作権に触れるものに関しては、あらかじめ作成をお断りしています。今後も「ぴよログ」さんのユーザーを中心とした子供の写真に特化していけたらと考えています。
小さな子供が触っても安全なマグネットも展開していきたい。
バッジマンネット:
数あるメーカーの中から弊社を選んだ理由を教えてください。
榊原:
何社か候補がありましたが、ホームページを拝見して決めました。見学にもお伺いしましたが、本社が岐阜ということで、弊社がある愛知県半田市から近いのも良かったです。
子供の写真で試してみたところ、とても綺麗に仕上がったので、キーホルダーになれば喜ばれるだろうなと思いました。
マシンも購入していますが、簡単に小ロットで作成出来るところが気に入っています。
バッジマンネット:
今後のぴよログさんの事業の展望について教えてください。
榊原:
キーホルダーを作成する「Pickey」は、フレームの追加や「Happy birth day」のような文字入れなどの機能を拡張する予定です。
ピンを付けると子供がいる家庭では危険なので、バッジにするのは難しいですが、マグネットは冷蔵庫などに付けられるので良いかもしれません。
後は「ぴよログ」の海外進出でしょうか。アジア圏では需要があり、既にユーザーもいます。アジア圏は、子育てに対する文化や考え方などが似ているのかもしれません。「ぴよログ」の機能をさらに改良して今以上に広まっていくと嬉しいですね。