アクセサリーショップ、イベントプロモーション事業、そしてキッチンカーまで手広く事業を展開している株式会社BB.ナビ

同社は熊本県に拠点を置き、地元密着型の事業を次々と展開しており、コロナウイルス感染拡大によって被害を受けた地元のお店に対する支援事業も展開しています。

そんなBB.ナビでは缶バッジを活用した取り組みを行っているそうで、今回は同社代表取締役の松本菜央さんと取締役の松本倫太郎さんに詳しくお話を伺いました。



代表取締役 松本菜央(左)寺の次女として生まれる。短大卒業後アパレルに就職。その後家電量販店のイベントスタッフとして経験を積み起業。
取締役 松本倫太郎(右)大学卒業後設計関係に就職。その後家電量販店のイベントマネージャーとして経験を積み妻と起業。

バッジマンネット:
ホームページを拝見したところ本当に幅広く事業を展開されていますよね。缶バッジはどういったシーンで活用されているのでしょうか?

松本(倫):
主にイベントプロモーション事業とクリスタルアート工房で活用させていただいています。地元の携帯ショップや家電量販店から依頼を受けて、缶バッジを活用したワークショップを手掛けています。

バッジマンネット:
具体的にはどのようなワークショップを手掛けているのでしょうか?

松本(倫):
親子を対象にしたワークショップで、その場で描いてもらった塗り絵などを缶バッジにしています。最近では、LINEを導入した取り組みも始めまして、その場でLINEにお気に入りの写真を送っていただき缶バッジにするというものです。

どんな写真でも大丈夫なのですが、圧倒的に人気なのがお子さんの写真を使った缶バッジですね。自分の子供の写真を使った缶バッジはどこにも売っていないのですごく高く評価してもらっています。



写真提供:株式会社BB.ナビ

バッジマンネット:
それは興味深いですね。子供の写真を使った缶バッジはこれまであまり事例を聞いたことがないのですが、奥様の視点から見て、この取り組みはどのように映りますか?

松本(菜):
恐らくそれぞれの家庭で写真館などで撮影したお気に入りの写真があると思うのですが、子供の日常を切り取った写真って普段はスマホの中に保存されていて普段目につくところにないと思うんです。

子供の写真を缶バッジにすると、想像以上に喜ばれるんですよ。「缶バッジ」と聞くとそこまでテンションが上がるものではないと思うのですが、実際に自分の子供の写真が使われた缶バッジをお渡しするとすごく反応が良いんです。やはり自分の子供は可愛いものですし私達も4人の子供の親で親バカ全開です!親バカ万歳!(笑)



写真提供:株式会社BB.ナビ

バッジマンネット:
確かに、スマホで気軽に撮った写真を使ったグッズってあまりないですよね。親御さんが喜ぶのもすごく分かります。ワークショップの依頼先の反応はいかがでしょうか?

松本(倫):
ワークショップとなるとついつい参加者の方ばかりに目がいってしまいますが、依頼先の店員さんの反応もすごく良いんです。店員さんも試しに缶バッジを作ってもらうことがあるのですが、一度経験された店員さんはこちらの味方になってくれて、それ以降も「ぜひやりましょう!」と乗り気になってくれて(笑)

バッジマンネット:
参加者や依頼先の心を掴むという意味では、すごく効果的な缶バッジの活用法ですね!ちなみに、缶バッジはワークショップ以外でも使われているのでしょうか?

松本(倫):
ワークショップの他には販売事業もやっていて、最近では「花粉症缶バッジ」がすごく好評です。



写真提供:株式会社BB.ナビ

バッジマンネット:
花粉症缶バッジですか…それはどのような経緯で作られたのでしょうか?

松本(倫):
これはもともとワークショップ中に生まれたアイデアだったのですが、コロナが発生してマスクを着用する人が増えたことで、咳やクシャミがしにくい環境になってきたと思うんです。

特に春先は花粉症の影響で、咳やクシャミは出てしまいますよね。でも、こういったご時世で咳やクシャミは体調不良なのか花粉症なのか分からず肩身の狭い思いをする方が多いと思います。そこで、「花粉症ですよ」とビジュアルで伝えるツールとして缶バッジを考案したんです。

バッジマンネット:
ビジュアルコミュニケーションですね。実は以前ある美術館を取材した際に、「手洗い消毒缶バッジ」をご紹介いただいたんです。現場のスタッフの方が「消毒してください」と言ってしまうとどうしてもキツく聞こえてしまうし、言われた方も良い気分にはならないですよね。そこで、可愛らしいイラストを添えて手洗い消毒を促す目的で缶バッジを導入されたそうなんです。

松本(倫):
確かに、直接言葉で伝えるよりもビジュアルの方が効果的なシーンはたくさんありますよね。花粉症だって、「私はただの花粉症です。コロナじゃないですよ」なんて言うと違和感がありますし、言えないですよね。でも、ビジュアルであれば意図が伝わります。

我々は熊本に拠点を構える地域密着型のお店なのですが、花粉症缶バッジに関しては、東京など緊急事態宣言が発令されている都市からの注文がメインになっています。



写真提供:株式会社BB.ナビ

バッジマンネット:
地元熊本での販売状況はいかがでしょうか?地元向けの商品なども開発されているのでしょうか?

松本(倫):
実はラーメン缶バッジというものを開発しておりまして、地元のラーメン屋さんと協力して制作しています。

バッジマンネット:
ラーメン缶バッジとはどのようなものなのでしょうか?

松本(倫):
最近はラーメンインスタグラマーが登場して、いろんな構図でラーメンを撮影する人が増えましたが、真上から撮影した真丸の構図が缶バッジと親和性があると思い作り始めたんです。

コロナの影響でラーメン屋さんの客足も少なくなっています。ラーメン屋さんは他の業態と異なり、物販もほとんどないところが多いので、缶バッジなどを使って少しでも助けになればと思い始めました。




バッジマンネット:
確かにラーメン屋さんには物販がほとんどありませんよね。実際に缶バッジを作ってみて、反応はいかがでしたか?

松本(倫):
反応はすごく良いです。少しずつですが参加してくれるラーメン屋さんが増えてきました。ラーメンの場合、皆さん食べた証として写真を撮影して、写真フォルダにコレクションしていくと思うのですが、これを缶バッジに置き換えたいと考えているんです。

今後はラーメン缶バッジラリーのようなものを始めて、缶バッジラリーを通じて、隠れた名店の発掘などに繋げられればと思っています。

バッジマンネット:
ありがとうございます。地元密着で缶バッジを活用されているBB.ナビさんですが、今後の展望についてお聞かせいただけますか?

松本(倫):
弊社は小さな店なので、大手さんのように大量に缶バッジを作って単価を下げてということはできません。だからこそ、熊本の地元のお客様を相手に徹底的に相手の要望をヒアリングして小ロットでやっていきたいと思います。

大企業が入ってこれない地元密着型の缶バッジの活用例を次々と提示し、隙間産業として今後も細く長く運営を続けていきたいと思っています。